登場人物

ヘルマン・シェーア, Hermann Scheer(ドイツ)ドイツ連邦議会議員(社会民主党)であり、ヨーロッパ太陽エネルギー協会(EUROSOLAR)会長。ドイツ国内で太陽光発電を小規模単位で実現させ、電力会社へ再生可能エネルギーの定額買取りの義務付けを法案化するなど、ドイツを再生可能エネルギーの世界的リーダーへと導いたキーパーソン。もう一つのノーベル賞と知られ、持続可能で公正な地球社会実現のために斬新で重要な貢献をした人々に与えられるライト・ライブリフッド賞を受賞。2010年死去。Solare Weltwirtschaft(邦訳『ソーラー地球経済』、岩波書店、2001年)など著書多数。

「100%再生可能エネルギーへのシフトが可能で必要だということを理解すれば、人々は自ずとこれを推進するだろう」

ムハマド・ユヌス, Muhammad Yunus(バングラデシュ)
バングラデシュのグラミン銀行 元総裁、経済学者。マイクロクレジットの創始者。2006年にノーベル平和賞受賞。1976年にグラミン銀行プロジェクトをジョブラ村にて開始し、1983年に独立銀行となる。マイクロクレジットにより、バングラデシュの農村地帯に400,000個のミニソーラーシステムが取り付けられる。また、彼らの顧客のうち95%が女性であり、それ自体が革命といえる。

「太陽も人材も創造的なエネルギー源だ。同じだよ、貧しい人は、自分のエネルギーを活かせなかった人だ」

イーロン・マスク, Elon Musk(アメリカ)
南アフリカ共和国生まれの起業家であり、スペースX社の共同設立者およびCEOであり、電気自動車ベンチャー、テスラ・モーターズの会長。また、PayPal社の前身であるX.com社を1999年に設立した人物でもある。その後、宇宙輸送を可能にするロケットを製造開発するスペースX社を起業。アメリカの消費者を石油輸入などのエネルギー依存から解放し、持続可能なエネルギーへシフトすることを目標としている。

「エネルギーが持続可能でなかったら、私たちはそれを使いきり、崩壊してしまうでしょう。私たちは、再生可能エネルギーを基礎にした経済を作っていかなければいけません」

ビアンカ・ジャガー, Bianca Jagger(ラテン・アメリカ)
国際的な人権活動家。ビアンカ・ジャガー人権財団(BJHRF)創始者。アムネスティ・インターナショナル (USA)の事務局長、アマゾン公益信託の受託者。もうひとつのノーベル賞と呼ばれるライト・ライブリフッド賞を受賞。ニカラグアの出身のため、林業プロジェクト(ブラジルのNGOアマゾナス持続可能財団(FAS ) など、主に熱帯多雨林の維持と保護のため献身的に活動。

「世界を南北で分けて考えてはなりません。地球市民として、世界はひとつであると考え、ホリスティック(包括的)なアプローチをしなければなりません。途上国の人々に影響を及ぼすことは、先進国でも影響を及ぼすからです」

プレベン・メゴー, Preben Maegaard(デンマーク)
デンマークの自然エネルギー活用の中心的役割を果たすコミュニティ、フォルケセンター(Nordic Folkecenter)を1983 年に設立。彼が住む世界最大のエネルギー自治区では、住人50,000人がすべての電気を風力かでまかなっている。有名な著者であり、政府のアドバイザーである彼は、世界に多くのエネルギー自治区を作るため、彼の知識と経験を広めながら精力的に活動している。

「私は、エネルギーの自立が現実的に可能であると明言できます。なぜなら私たちが実現出来たからです。私たちが出来たことが、他の世界各地で出来ない理由はありません」

イブラヒム・トゴラ, Ibrahim Togola(マリ共和国)
プレベン・メゴー氏の元でのトレーニングの後、自然エネルギーと環境保全に取組むアフリカのマリ共和国のNGO「マリ・フォルケセンター」を創設。再生可能エネルギーは人口流出が進むアフリカの地方の経済発展、生活の向上に貢献する唯一の技術だとし、世界の環境活動家と連帯しながら再生可能エネルギーを利用した電化プロジェクトを進めている。

「マリでは200万人以上の人々が電気による恩恵を受けられずに生活しています。我々には今日のエネルギーシステムによって忘れ去られてしまった人々のことを考える機関が必要です」

マリア・スカイラス=カザコス,Maria Skyllas-Kazacos(ニュージーランド)
化学工学教授。再生可能エネルギー源から電力を保存することができる『バナジウムレドックスフロー電池』の開発者でもあり、最も尊敬されたエネルギー専門家の一人。この電池は安定的な電力の供給を可能にするとして、エネルギーシフト実現に重大な役割を持つと世界から注目を浴びている。

「再生可能エネルギーは天候によって左右されます。夜や曇った日に太陽は輝きませんし、風が吹かない日もあります。再生可能エネルギーの力を最大化するには、エネルギー保存テクノロジーが必要です」

マティアス・ヴィレンバッハー, Matthias Willenbacher(ドイツ)

再生可能エネルギープロジェクトの立案者の一人であり熱烈な起業家。再生可能エネルギー普及を会社のミッションとしており、700人が働く自社ビルでは、消費するより多くのエネルギーを再生可能エネルギーにより作り出している。

「あれは一目ぼれだった。風力発電に魅了されたんだ」

マクシミリアン・ゲーゲ, Maximilian Gege(ドイツ)
環境マネジメント専門家。中小企業などに対し、環境の視点から企業方針、目標等を設定し効果的なエネルギーシステムの運用を提案する。金融専門家・環境科学者としての経歴を活かしながら、現在のエネルギー消費に無駄がないか計算する。数ある著書の中では、日常の中で活用できる『エネルギーの効率的利用方法』についても提唱している。

「例えば厨房では、省エネの機器を導入しオーブンのガラスを3 層にしてガスレンジとの相乗効果を狙う。そして残飯はバイオガス設備に回せば、省エネが実現できる」

施正栄(シ・ジェンロン), Zhengrong Shi(中国)
ニューサウスウェールズ大学で太陽エネルギー分野の権威、マーティン・グリーン博士に師事。2 0 01年の帰国後、サンテックパワーを設立しCEOに就任。

 

 

「あと3~5 年でソーラー発電のコストは従来の発電と同程度に下がる。今後のシェアが1 0 0%になる可能性も。真の問題は一過性の金融危機ではなく気候の変化とエネルギー危機」