再生可能エネルギー関連用語集

・再生可能エネルギー(自然エネルギー)とは?
自然現象から取り出すことができ、一度利用しても再生可能(renewable)な枯渇しないエネルギー源のこと。水力、バイオマス、太陽光、太陽熱、風力、地熱、波力などがある。半永久的に使用し続けることができ、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスを発生しないといった長所を有し、石油や天然ガスなどの化石燃料や、ウランなどの埋蔵資源のように限られた資源であり再生不可能な枯渇性エネルギーの対極にある。

・太陽光発電とは?
太陽光発電は、太陽の光エネルギーを太陽電池によって電気エネルギーに変換する発電方式。昼間の電力需要ピークを緩和しCO2排出量を削減できるなど、再生可能エネルギーの中でも技術開発や製品化が進んでいる。太陽光発電装置も年々性能向上・低価格化・施工技術の普及が進み、世界的に需要が拡大している。日本でも積極的に導入されたが、2005年に世界トップの導入実績をドイツに奪われた。しかし2009年に入り、太陽光発電による余剰電力を10年間固定で電力会社に売ることができる制度「太陽光発電の余剰電力買取制度」を導入。この制度により日本の太陽光発電の導入量が大きく拡大し、エネルギー自給率の向上に貢献できると期待されている。

・地熱発電とは?
火山地帯の地下深くにある熱で高温になった水が天然の水蒸気となり、タービンを回して発電する方法。火山列島と呼ばれる日本で貴重なエネルギーを国産採掘できることから、原油価格やウラン等の核燃料価格の変動リスクがないエネルギーとして見直しが進められている。仕組みの特性上、発電所は火山地帯のある九州や東北などに集中している。また、地熱発電に関わる技術は日本の高く、世界最大出力の地熱発電プラントをニュージーランドに納入するなど、富士電機、東芝、三菱重工の日本企業3社が世界の地熱発電設備容量の70%のプラントを供給している。(2010年時点)

・海洋温度差発電(OTEC:Ocean Thermal Energy Conversion) とは?
太陽の熱によって暖められている海洋の表層と、太陽熱が伝わらずに温度がほぼ一定の水深数百mの深層の温度差を利用して発電するシステム。アンモニアなどの液体の作動流体が表層の温かい海水で暖められ蒸気になり、その蒸気でタービンを回し発電器で発電する。タービンを出た蒸気は深海の冷たい海水で冷やされ液体に戻る。この繰り返しを行うことによって、化石燃料やウランを使わずに発電することが可能だ。海洋王国である日本でも、新しいエネルギーとして注目されている。
・風力発電とは?
風力発電は風の力を利用した発電方式のこと。風力発電は、風力エネルギーの約40%を電気エネルギーに変換できる比較的効率の良い発電方法である。環境負荷が小さく、産業振興・雇用創出などのメリットが挙げられる一方、出力電力の不安定性や周辺の騒音が問題視されており、特に設置場所の選定が重要となっている。日本では、安定した風力(平均風速6m/秒以上)の得られる、北海道・青森・秋田などの海岸部や沖縄の島々などで、440基以上が稼動している。

・水力発電とは?
落ちてくる水の勢いで発電用水車を回し発電する発電方式。CO2の排出が少なく地球環境に負荷をかけないクリーンな発電方法だが、大規模なダム式の水力発電は自然の生態系を変化させ環境への影響が懸念されている。そのため、近年は生態系に影響を与えない「マイクロ水力発電(小水力発電)」が注目されている。太陽光発電、風力発電と比較して天候等による発電量の変動が少ない上に、小さな水源で比較的簡単な工事で発電できると急速に広まりつつある。

・バイオマス発電とは?
バイオマス発電とは、旱魃材・廃材などの植物などから得られた有機物をエネルギー源として利用する発電方法。バイオマス発電では、この生物資源を「直接燃焼」したり「ガス化」するなどして発電する。技術開発が進んだ現在では、様々な生物資源が有効活用されている。

・天然ガスとは?
天然ガスとは、地下から噴出するガスのうちのメタンガスなどの可燃性天然ガスをいう。化石燃料の中では、石油や石炭に比べ燃焼したときの二酸化炭素の排出量が少ないことから、環境負荷の少ないエネルギーとして利用されるようになった。天然ガス自動車、排熱を利用してビルや家庭の冷暖房を行うコジェネレーションなどへの活用も図られている。

・化石燃料とは?
石油、石炭、天然ガスなど地中に埋蔵されている再生産のできない有限性の燃料資源。石油はプランクトンなどが高圧によって変化したもの、石炭は数百万年以上前の植物が地中に埋没して炭化したもの、天然ガスは古代の動植物が土中に堆積して生成されたものといわれている。現在、人間活動に必要なエネルギーの約85%は化石燃料から得ている。化石燃料は、輸送や貯蔵が容易であることや大量のエネルギーが取り出せることなどから使用量が急増しているが、石油はあと40年、天然ガスは60年、石炭は120年でなくなるといわれている。また、化石燃料の燃焼にともなって発生する硫黄酸化物や窒素酸化物は大気汚染や酸性雨の主な原因となっているほか、二酸化炭素は地球温暖化の大きな原因となっており、資源の有限性の観点からも、環境問題解決の観点からも、化石燃料使用量の削減、化石燃料に代わる新エネルギーの開発が急がれている。

・固定価格買い取り制度とは?
太陽光や風力、地熱などの再生可能エネルギーで発電された電気を、国が定める価格で一定期間、電力会社が買い取ることを義務づける制度。地球温暖化への対策やエネルギー源の確保、環境汚染への対処などの一環として、主に再生可能エネルギーの普及拡大と価格低減の目的で用いられる。世界50カ国以上で用いられ、再生可能エネルギーの助成政策として最も一般的な手法となっている。
ドイツでは、映画のキーパーソンとなるヘルマン・シェーア氏が世界に先駆けて法案化。電力供給事業者に再生可能エネルギーの買い取りを義務づける「再生可能エネルギー法」を2000年に施行した。また、スウェーデンは一定割合の再生可能電気の購入を電気消費者に義務づける電気認証制度を2003年に導入。一方、日本でも再生可能エネルギーの導入を加速させるため、再生可能エネルギーでつくられた電気の買い取りを電気事業者に対して一定の期間や価格を設定して義務づける「固定価格買取制度」が、2012年7月から始まることとなった。

・原子力発電とは?
原子力発とは、原子力を利用した発電のこと。仕組みは火力発電と似ており、水を熱して蒸気を作り、その力でタービンを回して発電を行う方法をとっている。火力発電の場合は石炭や石油を燃やして熱エネルギーを得るが、原子力発電の場合は化学反応によって生まれる熱エネルギーを利用する。発電時に地球温暖化の原因とされる二酸化炭素を排出しないことや、安定してエネルギーを供給することができるといわれているが、廃棄物の安全な処理方法が未だに確立されていない点から反対の声をあげる人が増えている。また、3・11のような事故等により高レベルの放射線や放射性物質が外部に漏洩すると、人間が接近することが困難となり、修復が著しく困難になることも問題視されている。

・フォルケセンターとは?
映画に登場するプレベン・メゴー氏が1983 年に設立した、デンマークを代表する再生可能エネルギーの研究施設。風力発電やバイオガス、太陽光発電など再生可能エネルギーの実用化などの研究活動を行い、同国の再生可能エネルギーの普及に大きな役割を果たしている。植物や微生物等の力を利用した排水処理の実験が行われている実験棟や、緑化による省エネルギー型の会議棟など、再生可能エネルギー最先端の技術を駆使した建物が立ち並ぶ。途上国から研修生を受け入れており、持続可能なエネルギーの供給について教えている。

・マリ・フォルケセンターとは?
西アフリカ・マリ政府認定の民間環境NGO。デンマークのフォルケセンターで学んだイブラヒム・トゴラ氏が設立した。国土の砂漠化や都市への人口流出による村落の衰退と環境問題、生活向上に不可欠なエネルギーの不足に対し、天然資源を村民自身が持続的に管理し、環境・エネルギー・教育対策を地元住民と共に行い、地域が自立できる持続社会づくりを行っている。

・レドックス・フロー電池とは?
マリア・スカイラス=カザコス氏が開発した、再生可能エネルギー源から電力を保存できる蓄電池。バナジウム等のイオンの酸化還元反応を利用して充放電を行う。事実上30年もの長期間能力を維持でき、他のバッテリーのように化学反応を行わないため発電や発火・爆発なども起こらない。また、利用し終えたバッテリー液は完全にリサイクルできるのが特徴だ。風力発電などの不安定な電力の平準化性能に優れ、メガワット級の大型蓄電池として期待される。

・R水素とは?
再生可能エネルギーを使用して水から水素を取り出すエネルギー利用の概念。1リットルの水には3.6kWhの電力に相当するエネルギーが眠っているといわれており、これを太陽光発電や風力発電などによる電力で水素の形で取り出し、利用する。燃やしてもCO2を排出しないため、温暖化防止にも繋がると注目を浴びている。

・エネルギーの自立とは?
地域分散型・再生可能なまったく新しいエネルギー供給システムを構築すること。火力発電所や原子力発電所など、これまでのエネルギーは大規模集中型で高価・柔軟性の低いものだった。その一方、世界では地域の資源を活かした小さな風力、太陽光、バイオマス、小水力発電所など、自立した小規模分散型の発電所があちこちで設立されている。これらはニューヨークや東京などの大都市へエネルギーを提供するだけでなく、経済発展のめざましい中国やインドの工場、また電気の行き届いていない開発途上国の各家庭にもエネルギーを送ることができるのだ。
ヘルマン・シェーア氏は「再生可能エネルギーの進展のためには、このエネルギーがどこでも手に入りやすいこと、政治的に地方分権が進んでいること、そして自主的な投資が進んでいることが必要だ」と語っている。